永遠の童話(パンズ・ラビリンス) [映画]
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ある意味、リアルなファンタジーなんじゃないかなぁ〜と。
ダークファンタジーなので、多分子供と観るには少々グロテスク作品なのでお薦め出来ませんが、大人が観るファンタジーとしては中々に宜しいかと。
描いている時代が戦後の混沌とした世界だけに、色々と考えさせられるもの有りです。
奇妙なクリーチャーなんかが好きな方にも、お薦めの作品です。
■作品情報■
日本公開日:2007年10月06日
製作:メキシコ、スペイン、アメリカ
上映時間:119分
監督:ギレルモ・デル・トロ
CAST:イバナ・バケロ、マリベル・ベルドゥ、ダグ・ジョーンズ他
公式サイト:「パンズ・ラビリンス」
英語版公式サイト:「PAN'S LABYRINTH」
あらすじ等の詳しい情報は、こちら。
以下、感想。
ネタバレ有りかと思われますので、その辺がOKな方は「続きを読む」へGOして下さいまし。
普通の剣と魔法の世界的なファンタジーとは、全く異なる作品だと思われます。
妖精や神獣も出て来ますが、決して可愛らしくありません。
はっきりいって、グロテスク。
まぁ、ダークファンタジーですから、そりゃそうだろ?ってな感じかと思われますが。(笑)
とても独特な雰囲気のある、幻想的なんだけどリアリティーのある映像は私的に好みでした。
この映画の時代設定が、内戦後の政権争いのまっただ中なので少々重苦しいのですが、オフェリアの想像力と純粋な精神には先の見えないこの世界に光を持たらしている様に感じます。
非道な義父には、シーンが切り替わる度にイライラしましたが、この人あっての物語ですからねぇ...いた、なんとなくそう思うだけなんですが。(笑)
身重の母の為に置いたマンドラゴラの悲痛の最期...そして母の言い放った「世の中は残酷。人生はおとぎ話じゃないのよ!」という言葉...大人になるにつれ、魔法や妖精の存在なんて忘れてしまう大人の心情を捉えた酷な言葉...とっても印象に残ってます。
確かに、その通りだと思う...でもオフェリアの世界では、それは現実なのだから。
しかし、なんでパンの迷宮なんでしょうか。
パンって、牧神のパンの事なんでしょうか...ディオニューソスと信頼関係にあったパンの事なんですかね?
見た目は決して美しいとは言えないけど、凄い知性派だったとか。
劇中で「賢者」的な言われ方をしてた様な気がしてたので、そうなのかなぁ〜と思ったのですが。
うーーん...この辺が、まだ理解出来てないです;
パンの造形も素晴らしいですが、クリーチャー全体の造形が本当に素晴らしかったですね〜。 特に目玉のアレ。
なんか間抜けな雰囲気なのに、あの凶暴さ&動きはーーー。
変なホラーみるより怖かったです。
ラストは切ない感じでしたが、これが真実だったとしたら、オフェリアは最高の幸せを掴んだ...いや、本来あるべき姿、場所へ戻れたという事でしょう。
これも一つのハッピーエンドなんだろうな。
あんな悲しい状態でしたけど、決して嫌な感じはなかったですもん。
ちょっと癖のある作品かと思われますので、好みがハッキリする作品だなぁ〜と。
少し歪んだ、でもその歪みから映し出される美的な物が好きな方ならば、きっとハマれる映画だと思います。
タグ:パンズラビリンス
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